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知られざる陶器の名産地「ギジュドゥバン」

Salom!(ウズベク語で「こんにちは。」)


以前紹介したサマルカンド・ブハラ・ヒヴァなどの観光都市に続き、ウズベキスタンの町を紹介します!

今回紹介するのは「ギジュドゥバン(G'IJDUVON)」という、ブハラ近郊の町です。有名なモスクなどの観光資源があるわけではないので、国外の人にまで有名な町というわけではありませんが、著者が「行ってみたらとてもよかった!」と感じた町ですので、皆さんに紹介します。


〈この記事はこんな方にお勧めです〉

  • ウズベキスタンに旅行に行く予定のある方

  • 世界の陶器に興味がある方

  • ウズベキスタンの人と話す話題を探している日本語学校の先生、企業の方



ウズベキスタンは陶器の名産地


ご存じの方も多いかもしれませんが、ウズベキスタンはリシタン陶器を始め、有名な陶器の名産地になっている町があります。

リシタン陶器は白土に青の釉薬が特徴ですね!

リシタンがあるフェルガナ州は陶器だけでなく、マルギランのアトラス工場など、伝統的な手仕事による雑貨が多い町なので、気になる方はぜひ行ってみてください!


そしてギジュドゥバンは、リシタンの陶器とはまた一風変わった、ウズベキスタンの陶器を見ることができる町です!



ギジュドゥバン陶器について


ギジュドゥバン陶器のことをウズベク人に聞くと、「ウズベキスタンの中で最も古い工房の一つ」というように言われることが多いです。リシタンよりも歴史が古いそうです。


そんなギジュドゥバン陶器の特徴は、なんといっても「緑の釉薬」です!

リシタンは青なのに対して、こちらは緑です。


そして地の色も、リシタン陶器が白なのに対して、こちらは赤です。

(土は白土なのですが、成形したあとに赤い土を溶かした液体を掛けています。)


地の赤色に緑の釉薬はとても綺麗な組み合わせです!

また、ギジュドゥバン陶器は模様を指で描くこともあるらしく、リシタンより大きめな模様が多いのも特徴です。



ギジュドゥバンへの行き方


では、そんな陶器の町ギジュドゥバンにはどうやって行けばいいの...?ということですが、これは意外と簡単です。

ギジュドゥバンはブハラ近郊の町なので、ブハラからタクシーで40分くらいで行けます。

私はホテルの人にタクシーを手配してもらいました。3人で1台利用し、往復のタクシー代が1人約10$でした。



陶器工房見学


私がギジュドゥバンを訪れたのは12月でオフシーズンだったため、空いている工房も少なく、唯一空いていた工房にお邪魔させてもらいました。日曜日だったので、オーナーさんがわざわざ来てくださり、工房の中を案内してくれました。


ギジュドゥバンでは電動ではなく、「蹴回しろくろ」を使っています。(リシタンでは電動ろくろもありました。)

陶芸を経験したことがある人は分かると思いますが、電動でさえ土の中心を合わせて成形するのが難しいのに、それに併せて足を一定の速さで動かすという作業が加わるのは非常に大変です...。


工房では蹴まわしろくろの体験をさせてもらうこともできます!



さらにろくろ以外にも、釉薬の作り方も1から説明してもらえます。

この工房では釉薬を1から手作りしています。


釉薬は、まず一番左にある草(イラクサ)を燃やします。燃やした時に出てきた液体を固めたものが真ん中の石になります。(クォーツと言うらしいです。)

その後、さらにクォーツを燃やし出てきた液体を再度固めて、一番右の小さい石にします。これが緑の釉薬の成分になります。



そして工房見学の最後には、完成した作品の展示場&売店を見せてもらえます。

様々な模様の描かれたお皿などを見るのはとても楽しいです!


まとめ


陶器の町・ギジュドゥバン、いかがだったでしょうか?

有名な町ではありませんが、陶器好きの方が行けば大興奮間違いなしです!

ぜひブハラに行く予定のある方は、ぜひ候補に入れてみてください!

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