Salom!(ウズベク語で「こんにちは」)
本記事では前回に引き続きイスラームの基本情報を書いていきますが、特にムスリムの生活習慣に焦点を当てます。
【前回の記事はこちら】
▷ ウズベキスタンのイスラーム① イスラームの基本情報
〈この記事はこんな方におすすめです〉
◎ウズベキスタンに行く予定のある方
◎ウズベキスタンからの技能実習生を受け入れる企業のご担当者様
◎ウズベキスタンでビジネスを行う予定のある方
礼拝
ムスリムは五行のうちの一つ「礼拝」を毎日実践しています。
礼拝は1日5回、決められた時間に行います。コーランには「夜明け前、昼、午後、日没時、夜」に行うと書かれていますが、本人がいる場所と日の出・日没の時間によって礼拝の時間は変わってきます。人によっては1日3回のみ行います。
礼拝は清潔な場所で行います。
モスクで行うことが一番ですが、行くことが難しい場合は清潔な絨毯の上で行います。
日本では礼拝室がまだまだ一般的ではないため、会社の空いている個室などを少しの時間貸し出す必要があります。
決まりがある食材
ムスリムが日本で生活するうえで、一番の障壁となるのが食べ物です。というのも、イスラームの教えで禁止されている食べ物があるからです。
①豚
イスラームでは「豚=不浄な動物」と考えられており、口にすることが禁止されています。豚肉はもちろん、豚由来の成分が含まれたものも口にしません。
例えばベーコン、ソーセージなどの加工食品や、豚のエキスを使った豚骨ラーメンです。さらにゼラチン、コラーゲンなど豚由来成分が含まれた調味料も禁止されるので注意が必要です。
②アルコール
次にムスリムが口にしないものはアルコールです。
コーランに、たちの悪い酔っ払いの乱暴狼藉が描かれており、それを見たムハンマドが飲酒を禁じたというエピソードが描かれています。
人によってはアルコールを含む調味料を口にしないムスリムもいるので、本人に確認することが重要です。
その他気を付けるべきこと
「礼拝をすること」「豚とアルコールを口にしないこと」は日本でも有名なムスリムの習慣だと思います。
実はこれら以外にもムスリムと付き合う上で覚えておくべきことがあります。
①異性との接触
イスラームでは、結婚している異性以外との接触は望ましくありません。
日本の男女間の距離が近いと感じているムスリムもいるため、異性のムスリムに自分から接触するのは避けるほうがよいでしょう。
②動物
イスラームでは、ムハンマドが猫を大切にしていたこともあり、猫を大切にする人が多いです。しかし一方で、犬になめられるとけがれると考えるムスリムもいるので、犬をむやみに近づけるのは避けたほうがよいでしょう。
まとめ
以上が一般的に言われているムスリムの習慣です。
しかし、個人差がかなり大きいところではありますので、日本に来たムスリムの方と関わるときには、本人にこれらのことを確認したほうがよいです。
〈参考資料〉
・観光庁「ムスリム旅行者受入環境の向上を目指して」2022年11月参照