Salom!(ウズベク語で「こんにちは!」)
今回から3回にわたって、ウズベク人のよくする考え方をカテゴリー別に紹介します。
働き方編(本記事)
ジェンダー観編
家族のあり方編
日本に来るウズベク人を受け入れる学校や企業のご担当者様は、彼らの常識に時々戸惑ったりすることもあるかもしれません。
もちろん、生まれ育った環境が全く異なるので常識や考え方の差があるのは当たり前です。この記事がその壁を下げる助けになればいいと思います。
〈この記事はこんな方にお勧めです〉
在日ウズベク人を受け入れている学校・企業の方
外国人の働き方に対する考えを知りたい方
ウズベキスタンに興味がある方
「職場にいること」が重視される
ウズベク人の働き方について、まず特筆すべきは「職場・会社にいること」がかなり重視されるという点です。
これを読んでいる方の中には「それはどの国でも同じなのでは...。」と思う人もいるかもしれません。
これはどういうことかと言うと、反対に言えば「職場・会社にいるだけでいい」ということです。例えばスーパーやカフェの店員さんでしたら、仕事のない時間(=お客様のいない時間)は携帯をいじったり、なにをしても大丈夫なんです。
これは会社勤めのサラリーマンにも同じことが言えて、私が知っている人は業務時間内でも仕事がないときは携帯でゲームをしていました…(笑)
「効率よく手持ちの仕事を終わらせよう」という気持ちを持っている人も少なく、てきぱき働く日本人から見ると「なんだかだらだら働いているな」と感じてしまうこともあるかもしれません。
もしウズベク人と働くことがあったら”何時までに終わらせるかという期限を設ける”ようにすることをお勧めします。
そしてこの考え方は、実は日本語教師の現場でも同じです。大学や言語センターによっては、授業が1日4時間しかなくても、朝9時~午後18時までずっと学校にいなければいけないということがあります。
筆者もサマルカンドに来た当初は、授業がない時間も朝から晩までずっと学校にいなければなりませんでした。家やカフェなど、他の場所でできる仕事をずっと会社でやらなければならないのはリモートワークに慣れている私にはつらかったです。
また、ウズベキスタンは平日が月曜日から土曜日なので、休日は日曜日しかありません。加えて祝日も日本に比べて少ないので、日本人より働いている時間は長いかもしれません。
逆算することが苦手
仕事をするときにはゴール(目標)を決めて、そこから逆算して作業の順番や所要時間を考える人は一定数いるかと思います。
実はウズベク人は、逆算をして仕事の計画を立てることをあまりしません。
というのも、もし仮に計画を立てたとしても、他の人や企業に作業を依頼するとなった場合に期限通りに終わるということがほとんどなく、結局立てた計画通りに進まないからです。
よく言えば臨機応変に対応ができる、悪く言えば行き当たりばったりということになります。
また、締切までの進捗状況を細かく聞かれることをストレスに感じます。
例えば「締め切りまであと3日ですが、作業はどのくらい進みましたか?」などです。聞いている側は単純に作業の進捗確認をしたいだけなのですが、この質問をされたウズベク人は作業を急かされていると感じるそうです。
締切がある仕事をウズベク人とやるときは、「このような質問は、単純な進捗確認であって、急かしている気持ちはない」と事前に伝えることは重要であると、筆者はウズベク人と仕事をして感じました。
まとめ
仕事に関しては、締切から逆算して考えることや、効率よくやることがあまり得意ではないウズベク人もいます。
しかし、日本に来て働いているウズベク人の多くは、日本の考え方・やり方に慣れようと努力をするので、根気よく働き方に対する考え方を伝えてみてください。