Salom!(ウズベク語で「こんにちは」)
今回は3回にわたってウズベキスタンの地理・気候について紹介していきます。
「ウズベキスタンってそもそもどこにあるの…?」「1年間の気温の変化はどうなっているの…?」など、基本的な情報を掲載していきます。
この記事では、前回に引き続きウズベキスタンの地理、特に水事情について紹介していきます!
〈この記事はこんな方におすすめです〉
ウズベキスタンがどこにあるか知らない方
ウズベキスタンの各月の気候を知りたい方
ウズベキスタンの自然環境に興味がある方
ウズベキスタンの水問題
地理編①でお話ししたとおり、ウズベキスタンは二重内陸国(海に出るために最低国境を2回通過する必要がある国)であり、水資源を確保するのに最も難しい地域と言っても過言ではありません。
特にウズベキスタンの北西部にある砂漠地域では深刻な水不足に悩まされています。砂漠気候のため夏は気温が45度以上にもなるため、水不足はそこに住む住民の生死にも関わってきます。
干上がった湖「アラル海」
ウズベキスタンの北西部には「アラル海」という塩湖があります。このアラル海、実は1960年代までは世界第4位の湖沼面積でした。なぜ世界有数の大きさを持つ塩湖があるウズベキスタンで、深刻な水問題が起きてしまったのでしょうか。
第2次世界大戦後、ソヴィエト連邦の政策で現在のウズベキスタンにあたる地域では大規模な綿花栽培が行われました。そこでアムダリア川、シムダリア川の水を大量に灌漑農業のために引いてきたのです。その結果、アムダリア川・シムダリア川の水が流れ込んでいたアラル海が大幅に縮小してしまうという事態になりました。現在のアラル海の大きさは以前の約10%程のサイズです。
2000年のアラル海
2014年のアラル海
ウズベキスタンの水源は国際河川のアムダリア川・シルダリア川、さらにその支流ですが、先ほど述べた農地灌漑の影響で干上がってしまう川も出てきています。
ウズベキスタンだけでなく、中央アジア全体で水不足は深刻な問題となっています。水不足の要因の一つである降水量について、次回の記事でお話します。