
Salom!(ウズベク語で「こんにちは!」)
前々回から3回にわたって、ウズベク人のよくする考え方をカテゴリー別に紹介しています。
今回は最後の「家族のあり方編」です。
働き方編
ジェンダー観編
家族のあり方編(本記事)
日本に来るウズベク人を受け入れる学校や企業のご担当者様は、彼らの常識に時々戸惑ったりすることもあるかもしれません。
もちろん、生まれ育った環境が全く異なるので常識や考え方の差があるのは当たり前です。この記事がその壁を下げる助けになればいいと思います。
〈この記事はこんな方にお勧めです〉
在日ウズベク人を受け入れている学校・企業の方
ウズベク人のジェンダーに対する考えを知りたい方
ウズベキスタンに興味がある方
3世代の大家族
他の記事でも頻繁に触れてきましたが、ウズベキスタンは基本的に3世代家族で生活しています。
3世代家族とは祖父母+親+子どもが一緒に住んでいて。生計が同じ家族のことを言います。
筆者は知り合い(女子大学生)のウズベク人に誘われて家に行ったとき、両親・祖父母・兄と兄の妻、弟や妹などをたくさん紹介されてびっくりしました。
日本は核家族が多いので、ウズベキスタンのような大家族は慣れないかもしれません。
子どもが大きくなったら
子どもが17,8歳くらいになると、親は子どもの結婚相手を探し始めます。
今では恋愛結婚も増えましたが、まだまだ親が結婚相手を見つけてくるケースも多いそうです。
驚きですが、ウズベキスタンの結婚適齢期は日本に比べてとても早くて、女性は18~23,4歳、男性は25歳前後と言われています。
娘は18歳くらいで他の家に嫁ぎます。あまり遠方に嫁ぐことは少なく、実家の近くの男性と結婚することが多いそうです。そのため、実家に出す機会が多いそうです。
逆に息子は、他の家からお嫁さんをもらいます。特に長男は家を継ぐ立場にあるので、器量のいい女性を見つけなければならないとか...。
息子が結婚したら、お母さんは息子のお嫁さんに家の仕事を教えます。今までお母さんが約20年間やってきた家の仕事を引き継ぐわけですから、お嫁さんも大変です。
このように、日本に比べて息子のお嫁さんと義母の関係が近いのもウズベキスタンの家族の特徴と言えます。
連絡を頻繁に取る
娘が他の家に嫁いだ時や、息子が他の町や国で生活するとなったとき、ウズベク人の多くは1日に何回も家族とビデオ通話をします。
筆者の知り合いは1日に3回は家族と電話をすると言っていました。
日本人は、大学生や社会人になって一人暮らしを始めても、そこまで頻繁にビデオ通話をする人は多くないです。
そのことをウズベク人に伝えると、「日本人は、家族との仲があまりよくないのですか!?」と驚くことがほとんどです。
個人差はあるでしょうが、連絡しない=仲良くない、ということではないとぜひ伝えてください。
また、ウズベク人は対面で話している最中でも、家族から電話がかかってきたらそちらを優先することが多いです。
ウズベク人と話しているときに、彼らが電話に出てもあまり気にしないでください。
しかし、大事な話をしているときに電話に出てしまったら、対面で話している方を優先すべきだと伝えたほうがいいでしょう。
まとめ
ウズベク人は家族や親せきとの繋がりを非常に大切にします。
時には煩わしいこともあるでしょうが、信頼できる身内がたくさんいるというのは、今の日本には少なく、少し羨ましくも感じます。
日本にいるウズベク人に会う機会があるかたは、ぜひその人の家族について質問してみてください。きっとウズベク人も家族のことを話せて嬉しい気持ちになるはずです。