Salom!(ウズベク語で「こんにちは」)
前回から2回にわたって、ウズベキスタンの経済について紹介しています。
本記事は前回の基本情報編を踏まえて、ウズベキスタンと日本の経済関係について書いていきます。
【前回の記事はこちら】
▷ ウズベキスタンの経済 基本情報編
〈この記事はこんな方におすすめです〉
◎ウズベキスタンに進出を考えている経営者の方
◎ウズベキスタンからの技能実習生を受け入れる予定の企業の方
◎ウズベキスタンに行く予定のある方
日本との貿易
貿易収支
※単位:100万ドル
貿易収支を見ると、圧倒的に日本の輸出の方が多いことが分かります。
後述する通り、ウズベキスタンが日本から自動車などの機械製品を輸入しているからです。
ウズベキスタンから日本への主要輸出品目
ウズベキスタンから日本へは上グラフのような品目を輸出しています。一次産業の品目が多いことが特徴です。
日本からウズベキスタンへの主要輸出品目
日本からウズベキスタンへは上グラフにあるような品目を輸出しています。自動車(バス・トラック含む)や建設用機械など、工業機械が多いことが特徴です。
日系企業進出状況
外務省の「海外進出日系企業拠点数調査」によると、2021年時点で、ウズベキスタンにある日系企業の拠点数は33か所です。そのうちの15か所が日系企業の海外支店です。
業種は建設業、製造業、情報通信業、運輸業、卸売業・小売業、宿泊・飲食サービス業、教育・学習支援業など多岐にわたっています。
日本の経済協力
日本はODA(政府開発援助)に基づき、ウズベキスタンに資金・技術提供をしています。
ウズベキスタンの主要援助国は日本の他に、韓国、ドイツ、アメリカ合衆国、フランスなどがありますが、これらの国の中でも、日本の援助額の割合が一番大きいです。
上表の通り、ウズベキスタンへの主要ドナーからの経済協力のうち、毎年約70%ほどを日本が援助しています。
日本政府は重点分野として、経済インフラの整備(運輸・エネルギー)や、市場経済活性化の促進とそのための人材育成・制度構築支援を挙げています。
まとめ
日本はODAという形でウズベキスタンを援助しているのにも関わらず、ウズベキスタン国内では日本との経済の結びつきを感じる機会は少ないです。
東アジアでは中国・韓国が経済進出をしていますが、日系企業の数の少なさからも分かる通り、まだ日本企業はそれほど進出していません。
しかし、ウズベキスタンはこれからさらに経済発展していく可能性のある国ですので、日系企業の進出数も今後増えていくのではないでしょうか。
〈参考資料〉
・外務省「ODA ウズベキスタン」国別データ集2021 2022年11月参照
・外務省「ウズベキスタン基礎データ」2022年11月参照